デカール(ステッカー)貼りを考える。その1Considering decal (sticker) application. Part 1

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「ステッカーやデカールやエンブレムを貼りたいが中々勇気が出ない」という方も少なくは無いと思います。

とは言え、個性を出したい、愛着を持って接したい、という考えがあるのであれば、1番に着手しやすい手法でもありますね。

1番必要なのは、誰に何と思われようがそんなものは関係ないという「思い切りのよさ」ですが、失敗すると地味に痛い出費ともなりかねません。

「失敗は成功の元」と考えて着手しようと思っていらっしゃる方へ、私なりの方法をご紹介します。

既に、「ドライ貼り(そのまま乾いた状態で貼る)」「ウエット貼り(スプレーなどでボディーを濡らして貼る)」方法は、ネット上で多くの動画や記事に方法が出ておりますので、そちらを参照して頂ければ勇気も湧いてくると思います。

私は基本的に全て「ドライ貼り」で施工します。

なぜなら、プラモデル時代から水シールは破いてしまったりで、ミニ四駆等のドライ貼りには密かに自信を持っていたからです。

一番気になる点は、貼る場所の指示が無いが故に「どこに貼るか?」であると感じます。

私の場合は、ネット上で多くのレーシングカーの画像を参照しますが、現代では、海外のインフルエンサー的な方々のステッカーチューンも非常に参考になります。

特に、マグナス・ウォーカー氏のポルシェ911のデカールセンスには脱帽であり、少なからず影響を受けております。

ステッカー、デカール、エンブレム、は、その貼り方で全ての「センス」が出るとも言われているので、そういった意味でも「勇気がいる」ものですが、あえてそこにチャレンジすることで愛着も一塩という訳です。

☆ステッカー・デカール・エンブレム、素材自体の選び方。☆ Stickers, decals, emblems and the choice of material itself.

先ずは、どんな素材を貼るかですが、私は敢えて、「高い物」を選ぶように心がけています。確実にクオリティーに差があり、それは、安いものは「それなりの作り」で、全体的に”安っぽく見えてしまう”からです。加えて、紫外線や洗車溶剤に対して耐久性があるものが多いからでもあります。

写真では純正オプションをセレクトして貼っていますが、一枚¥8000位したりもします。

しかし、ポルシェの場合、この年代頃からクレストエンブレム自体の重さや空気抵抗、コストなども考慮されて、GTシリーズのカーボンボンネットではデカールクレストが主流になっており、メーカーのブランドイメージからも説得力があります。

正直な話をすれば、ポルシェの太腿のラインに綺麗に曲げが加えられた、930時代にあったビンテージの真鍮製フェンダーエンブレムを海外で探したのですが、そんなものは出てくるはずもなく、素直に諦めたのが現状でした。

私自信、デッドストック(糊が古くなっていたりもするので難易度は上がります)やオーダー品、日本には無いものを、独自で選定し、独自の場所へ貼るのがもっとうになっており、非常にこだわりの強い点にもなっております。

これが私流の「人と違イズム」という、変なプライドでもある訳です。

☆どこへ貼れと指示の無いものはボディーラインの光の入り方を参考に考える。☆ For those without instructions on where to stick it, consider the way the light enters the body line as a reference.

ポルシェ991型スピードスター用に設定のある純正デカールのモービル・フライングペガサスなどには、貼る場所の指定があったりします。

ペガサスが羽ばたく角度は「-3°(マイナス3°)」と明確な決まりがあるのです。

しかし、6インチと10インチの純正サイズ指定があったりで、中途半端に欲しいサイズが無かったりするので、海外オーダーで8インチを作ってもらったりもしました。

これらは別の機会でまたブログに記載します。

ボディーのプレスラインは、我々が考える以上に計算されて仕上げられています。

つまり、

「光が当たった時にボディーラインを妨げない場所」

に貼ることによって、他者から見ても「違和感を感じさせない位置にくる」というのが私の持論なのです。

自然光で車体を見るのは基本なのですが、その後、蛍光灯で再確認してからそのラインを探ると、なお一層貼る場所の位置関係が絞り出せます。

それが割り出せたらば、次に、

「90°の直角が取れるラインを探してマスキングテープを使って割り出す」

のです。アの合わせ部分であったり、フェンダーの合わせ部分、エアロの合わせ部分、これらを基準に90°の直角が作れるラインを探し出すのです。

これは、クオリティーの高いデカールでは保護テープもキッチリと90°の角でカットされているケースも多く、マスキングテープで作った90°のラインに合わせやすく、結果的に”水平・垂直”を維持して貼れる為です。

海外デカールでは、90°の保護テープのラインが出ていない物も多数あるので、その場合は、しっかりと定規や分度器を使い、角がちゃんと90°になるよう予め裏面に線を引き、それに合わせて綺麗にカットして正方形や長方形を作り出してカットラインを出しておく事が非常に重要です。

何事も「下準備」が重要で、そこにひと手間ふた手間かける事で仕上がりに差が出るのです。

☆糊がついている側の保護テープを先ずは角を合わせて綺麗に半分に折る。☆ Fold the protective tape on the glued side neatly in half, aligning the corners first.

裏面保護テープを最初に全部剥がしてしまうと「十中八九失敗」します。

裏面保護テープを角を合わせてキッチリ半分に折って、糊面の受け側に付いていた保護テープのスルスルに滑る部分をスライドさせながらマスキングの90°面に合わせます。

それから表面保護テープ上端を指先の「点」で車体側に付けます。

その場所で問題がなければ、表面保護テープないしデカールが待つ自然な弾力を利用し、たわませながら、車体側に垂直にじっくり合わせてゆきます。

この時に、空気が入ったり、ズレたりしても裏面保護テープがついている限りは定位置に修正できるので、最後の最後まで気を抜かずにじっくり接点を見極めて下さい。

☆裏面保護テープを剥がしたきったら、その保護テープのスルスルの部分を使い、デカール中心から外側へ空気を抜くように慣らす。Once the backside protection tape has been removed, use the slick part of the protection tape to break in the decal from the centre outwards to release the air.

多少小さな気泡のような空気が入っても、熱膨張等で当たりが付けば綺麗になったりもしますので、あまり神経質になり過ぎ方が良いです。

裏面保護テープを剥がしきったら、それ以降の修正は難しいと判断するべきだと思います。

思い切って、デカール面の空気を抜く作業に没頭するべきです。

どうしても諦めがたい場合には、台座台紙の角を使って接着面を少しだけ起こし、そこにスプレーで水を掛けて徐々に水を浸透させ、ウインドウフィルムのようにウエット貼りへ変更するという荒技もありますが、かなりの精神力と技量を必要とします。

ドライ貼りで上手く貼り付けられたら、デカール面に液体ワックスやコーティング材を丁寧に塗り、特に洗車時に角が引っ掛かって剥がれにくいよう外側へ向かって塗布しておくのがおすすめです。

こうすることによって、マイクロファイバー等のウエスでも、磨き上げの際に角が引っ掛かってめくれてくるのをある程度抑制する事ができます。

☆ポイントまとめ☆ Point Summary

いかがでしたでしょうか。言葉で伝えるのは非常に難しく、分かり辛い方も多くいらっしゃると思いますが、一先ずはまとめておきます。

・デカール自体はなるべく高価なクオリティーの高いものを選ぶ

・方法は何にせよ脱脂などの基本中の基本は怠らない

・マスキングテープを細いもの太いもの何パターンか用意する

・車体が本来持つ自然なプレスラインやウェーブラインを邪魔しない場所を光の当たり方で見つけ出す

・マスキングテープで車体が持つ本来のラインから基準を決めて90°の交わる線を作り出す

・適当なカットになっている部材ステッカー(デカール)は定規や分度器やボールペンや鉛筆等で台座の裏側に線を引き予め綺麗な直角を描いてカットしておく

・ステッカー台紙は一気に剥がさず半分に折り50:50を作り出す

・台紙を滑らせながらマスキングのラインに合わせ込む

・ステッカー台紙はすぐに捨てずツルツルの面で貼り付け面を中心から外へなぞる様に空気を抜く

・失敗しても悔やまずスパっと諦めて気持ちを入れ替えて次回再度チャレンジする

・失敗するうちにどんどん上手くなってゆくことを肝に銘じる

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