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「幻のポルシェ:知られざるレアモデルの世界」’Porsche of vision: the hidden world of rare models’

学生時代に出会った教師より、

「どんなに素晴らしく有名な作品や本でも”本当か?”と言う気持ちを持って接するように。」

と、教わってからというもの、気になる事であれば自らで調べなければ納得できなかったり、よく吟味するような癖がつくようになりました。これが意外にも、今まで生きてきた人生の中で役に立っている部分も多く、それは”趣味の世界”において尚一層活きており、本当にマニアックな世界を知る人物か、そうでない者かは、話している言葉の節々や、書かれている文脈でなんとなく感じるようにもなってまいりました。

YouTubeなどの動画が世間を席巻している中で、それら配信者が心から愛している物や事柄を題材にしているか、その本質を知る知識人か否か、”案件”のような扱いなのかがなんとなく伝わってくる様にもなり、事実と本質が全く違うことに対しては独り言でツッコミを入れながら見ていたりもしております。

こと、車やバイクに於いては「世界中の誰よりも好き」な自信がみなぎっており、そろそろ自分もそういった世界に、あるいは本当に好きな物だけを取り上げつつ足を踏み入れてみるかと、執筆を始めてみたという経緯であります。

その第一弾としては、おおよそハードルが高く「世界中にマニアがごったがえすポルシェ」について書くことと致しました。

世界中のポルシェフォーラムやSNSの世界に足を踏み入れると「どれだけ浅かったか」を思い知らされるものです。

ポルシェは911で言えば、901、930、964、993、996、997、991、992と、「それぞれの型式にそれぞれのマニアが存在する」と言っても過言ではありません。

そんな中「5年という歳月を費やしやっとの思いで1番欲しい911を手に入れた」経験則を踏まえ、お話しして行きたいと思います。

1・世界の名車の”ゲームチェンジャー”となったポルシェ959の再来・・・

もちろん、私自身に使いきれない程の潤沢な資産がありさえすれば、全てのモデルを購入するでしょうし、それくらい乗り手のドライビングプレジャーを刺激して魅了する、マニア心や収集欲をくすぐるのが”ポルシェ911”という乗り物です。

そんな中、1台だけ”夢のポルシェ”の所有が許させるのであれば、私は911ではなく、幼い頃に衝撃を受けた「959」です。

特段、”空冷エンジン”にこだわりを持たない自分の根底には、ロケーションを選ばずに激走するラリーカーの姿に衝撃を受けたのちに知ることとなった、水冷エンジンの”ポルシェ959”があったからにほかなりません。

当方ホームページabout usでも触れましたが、この959のパッケージングに非常に近いレイアウトとさらなる進化を遂げたと感じるもので、あわよくば手が届くかも知れないと思えたのが「ポルシェ911タイプ997ターボ」なのです。

さらに、前期型997.1ターボの3.6Lポート噴射式(通称メツガーエンジン)から、後期型997.2ターボの3.8Lダイレクト噴射式(DFIエンジン)への進化は目を見張るものがあり、

  • エンジン単体の最大10kgの軽量化
  • エンジン搭載位置の低重心化
  • 20馬力、30Nmのトルク向上
  • 最大16%の燃費改善
  • ダイレクトエンジンマウント(Gフォースによるバランスをアクティブ化)
  • 電子制御の見直し
  • テールライトのデザイン変更およびLED化

などが挙げられます。

しかし、当時注目を集めたハイライトは2ペダルの『PDKトランスミッション』であり、また、リーマンショックの後遺症もあって、前期型G97/50から進化した3ペダルの『後期G97/55マニュアルトランスミッション』は極端に”オーダーされた数が少なく”、影を潜めることとなってしまいました。

これが「ポルシェ911ターボ史上最後のマニュアルトランスミッション」となり、997.2ターボのみ(997.2ターボSは全てPDK設定のみ)の設定でリリースされたのです。

997.2ターボも997.2ターボSも基本的には「同じエンジン・同じタービン」で、ターボSは要略すればブースト圧の違いのみという事も言えます。つまり、コンピューターでの制御をチューニングすれば何ら変わりのない「マニュアルのターボS」になりうるとも言えるのです。

このマニュアルトランスミッションを搭載した997.2ターボは「非常に情報が乏しい」ので、ポルシェのオフィシャルで何台が生産されたのか、ですとか、G97/55マニュアルトランスミッションはどの様なマイナーチェンジがあったのか等の文献が「全く見つからない」のです。

非常に強烈なマニアが集うフォーラム情報の中に、我々が知り得ない情報からカウントしたサイト等があり、その台数はPDKのみの設定であるターボSを含め2ペダル997.2ターボPDKは世界の総生産台数10203に対して、997.2ターボMTは1100台というのが現状の試算であるといわれており、現存数は全くの『未知数』で『ユニコーン(幻の生き物)』と呼称されているのです。

997.1ターボMTの総生産台数が6099台に対して、いかに少ないかが良くわかると思います。それだけ、ポルシェ社はMTターボユーザーをAT(PDK)へ引き込む事に成功できたと言え、これが逆転現象となり、今になって997.2ターボMTを探す世界のマニアがジワリと増えてきているのです。

サイドハンドブレーキが搭載されているモデル最後のタイプ997は、サイドターンができるラリーカーとしての資質を感じる最後のモデルである事も「959との共通点」であると認識し、この「997.2ターボMT」を世界中のサイトを通じて血眼で探し続けておりました。

997.2GT2RSや997.2GT 3RS4.0よりも『探すのに非常に苦労する』上、”ハイテクAWDターボで路面コンディションを選ばず”スティックシフト(MT)で楽しめ、どんなポルシェ911エンスーやコレクターも手にする事が困難な希少で貴重な997.2ターボMTは、もしかすると「959よりも速いかもしれない」という期待と共に、一緒に心中する一生の伴侶自分の最後のクルマとして購入を固く決意したのです。

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2・超希少な個体のうち、さらに希少な純正エアロキットPKG装着車の台数は全く不明。

探しはじめはしたものの、日本はおろか、生まれ故郷のドイツをはじめ欧州全域、ドバイ、アメリカ全土、お眼鏡に叶うものが全く出てこないのです。

手に入れるまでの5年間は何度も心が折れかけ、「やはり前期997.1ターボにするか・・」ですとか、前期エンジンをチューニングした600馬力オーバーの、テックアートやゲンバラやRUFなどの”イロモノ”にするかと目移りする事もありました。

しかし、いくらチューニングメニューや馬力やスタイルが優れていて魅力的でも、やはり自分のラッキーナンバーである3.8Lという数字、DFIという直噴エンジン、アクティブエンジンマウント、ブラッシュアップされたPCM制御やサスペンションとPASM制御、煌びやかなLEDテールランプ類、全てにおいてこれらに勝るものではありませんでした。

これをベースに『自分色に染めたかった』のです。

捜索を続けた約5年という期間内でこの他日本で唯一見つけられたのは、GTシルバー&ストーングレーのノーマルパッケージ仕様(樹脂製ノーマルフロントリップ・電動リアウイング・樹脂製素地エアロ)と、ソリッドブラック&サンドベージュの「たった二台だけ」で、GTシルバーはすぐさま新幹線に飛び乗って駆け付けましたが、ビルシュタイン製B16車高調キットが入っており、純正ダンパーは無し、ブレーキパットセンサーのビニール皮膜が切れており、左後ろの泥除けが破損して無くなっていて、フロントデフオイルの滲み、おまけに997ターボの持病と言われている「標準電動ウイングモーター破損」によるリアデッキリッド両端からのオイル漏れがある状態でした。

それでも、後から自分で直せば良いと思い、これらの部分を踏まえた値段交渉をしましたが、相手が大手の輸入車販売店であった事もあり、システム上大きな値引きが出来ないという事で決裂してしまったのです。

もう1台のソリッドブラックもビルシュタインB16キットが入っており、おまけに後付け「ロベルタカップ」が取り付けられていて、フロントトランク内部にユニットが固定されているのが気がかりとなりました。雪国出身の個体であった為、若干下廻りに気になる部分があったので価格交渉をしましたが決裂したのです。

これらは後に非常に後悔する事となりました。また運よくポンと1台ぐらいは出てくるであろうという「甘い考え」を恥じたのです。それから何年もパッタリと出なくなってしまいました。

再度、海外に目を向ける事となり、イギリスにあったキャララホワイト&ブルーレザーのGT2ウイングが装着された右ハンドルの997.2ターボMTも、エージェントを雇って費用を払い、現車確認レポートで写真を送っていただいたりもしましたが、さすが雨の多い国で下廻りが錆だらけな上、ポンドも高くてスルーせざるを得ませんでした。

ドイツで出てきた際には、一生懸命ドイツ語に翻訳して交渉しましたが、ユーロも日に日に高くなっていた上、ある日、突然売れて無くなってしまい、売り手からの返信も途切れてしまいました。

アメリカには贅沢なパッケージングが最初から施されているアメリカ仕様が数台ありましたが、車体ナンバー(VINコード)が『米国輸出専用コード』となっており、特に、カルフォルニアやカナダなど排ガスエミッションが厳しい州に輸出される車両は、車載PCMに特殊な制御が加えられている可能性もあったので、「最後の砦」として考えており、やはり、欧州仕様を探しました。(*現在も数台アメリカには売り物が存在しますが、全てASKでいくらと言われるのか全くわかりません。)

フランス領のモナコでは、キャララホワイトの個体の購入の話がおおよそつき、日本への船便の手配を始めた直後に「地元の人が決めてしまった。本当にごめん。」と突然断られてしまいました。

既に、「ボディーは何色が良い」だとか「内装は何色が良い」とは言ってはいられない程の数の少なさであり、本当に何色でも良いから欲しいという、涙も枯れ果てるような状況におちいっていたのでした。

精神的にも肉体的にも疲弊しきっていた時、突如日本の委託販売で出てきたのを見つけたのが、この願ってもいない純正エアロキットパッケージが備わった日本の正規ディーラー物の997.2ターボMTであったのです。

この純正エアロキットパッケージとは、リアウイングが独特なデザインを持つ『固定式』となっており、「油圧式ウイングの故障と高額な修理代とは無縁(海外では電子式変換用の社外パーツがあります)」な上、油圧ユニットが無い分非常に『軽量』にできており、標準車カタログ値1570Kgに対して1530Kgとなっている点も見逃せないメリットなのです。

フロントリップは標準車に比べて両端が前にせり出た特徴的なデザイン形状で、リアウイングと合わせた数百時間の風洞実験から生まれ、ノーマルと同じ空気抵抗係数0.31を確保しつつ、ハンドリング特性の向上を実現したものとなっております。

併せて、サイドスカートやバンパースカートもボディー同色にペイントされたものが装着され、全体的に滑らかで一体感のある印象を与えます。

これらが工場出荷時から装着』された上、オプションカラーのバサルトブラック&ブラックレザーというパッケージングに、今までの苦労が報われたかのような弾ける嬉しさと共に涙が溢れ出てきそうな程、喜びを感じたものでした。

オプションコードを調べると、「C」から始まるコードが間違いなく示されており、これは「展示車」「デモカー」、あるいは特別な客にオーダーメードで特注で製作する「エクスクルーシブパッケージ」に割り当てられるコードなのです。

正に、天にも昇る気持ちであり、即座に電話して現車確認の連絡を入れ、絶対に手に入れると心に決めていたものの、平静を装って交渉に臨んで数十万円の値引き交渉に成功しました。

契約が全て完了した後、担当者に「これがどんな車なのか」を教えると、驚きと同時に、非常に悔しそうな表情を見せたのが印象的でした。上記写真は、初めて見に行った時の写真です。

この997.2ターボMTと共に、日本全国から集まるようなポルシェミーティング等にも散々行きましたが、未だに「同じ内容の車」とは遭遇した事はありません。更には、世界的な911フォーラムやオーナーズサイトでも「同じ純正エアロキットパッケージ・ブラックオンブラック」の人も見たことがありませんし、当然、売り物で見た事もありません。

現在私が知る限り、エアロキットパッケージが装着された997.2ターボMTは、海外のオーナー2名しか知らず、ウォルター・ロール氏のサインがダッシュボードに入った非常にレアなグラファイトブルー(日本に設定が無いカラー)&ストーングレーの内装の1台と、キャララホワイト&サンドベージュの1台しか知りません。

時代の流れが生んだ影の珍車無冠の名車(迷車)とも呼ぶべき911ターボの歴史上最後のマニュアル997.2ターボ3.8MTですが、これが果たして「いくらの価値があるのか」と言われれば、現段階でこれは「全くの未知数」であり、現存するポルシェ911の中で「最も値付けが難しい911」と言えるのではないでしょうか。

少なくとも私自身は売るつもりは全くございませんが、「ポルシェ959が買える値段」であれば心が揺らいでしまうのかもしれません。・・・

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3・ウォルター氏にダメ出しされた997.1ターボAWD制御に対しどんな走りを見せるのか。

私はポルシェという車は好きではあるものの、正直に言えば「RR至上主義者」でもなければ「911信仰者」でもなく「空冷ポルシェファン」でもありません。ラリーカー好きから端を発した、言わば「四駆ターボ好き」と言えるのかもしれません。

極端にいうと、クラッチ蹴りが出来たり、サイドターンドリフトを”やろうと思えば出来る”ラリーカーパッケージングの「マニュアル・ハンドブレーキ付きの四駆ターボ愛好者」にとって997.2ターボMTは、ターマックにおいてもスカイラインGT-Rと並ぶ「究極の選択」であり、「至宝の1台」であると考えています。

ある日、伝説のラリードライバーであるウォルター・ロール氏が、997.1前期3.6Lターボの電子制御AWDに対して、ひどく納得がいかない制御であるとの文献を目にしました。

確かに雪上テストの映像では、

「懸命に車体を真っ直ぐに取り戻そうとしている制御として目に映った」

と言うのが、率直な印象でした。

これに対してポルシェ社は、997.2ターボよりサスペンションからその制御に至るまで、思い切ったブラッシュアップを図ったと言われております。より古典的で自然な舵角を保持しやすいような配慮がなされたというのです。それらを3ペダルMTで操ってみたい、その興奮や喜びや感動もひとしおであろうと実に興味深く思っており、これも何年もかけて探し続けた理由の一つと言えます。

現行車に比べればややコンパクトでありながら、モチッとふっくら豊満なお尻にかかる豊潤なトラクションを得た加速力は、クリッピングポイントからのコーナー脱出は「世界一速いのでは?」と錯覚する“暴力的な一面”を垣間見ることができ、電子制御を解除した際のダイレクトなドライビングプレジャーはまるで「バイク」を感じさせられるのです。

それはいまだに“トップパフォーマーの一員”である事を証明しているかのようで、繊細なテクニック怯みない勇気図太い神経と根性とが伴えば、中途半端に重たい電子制御で”がんじがらめ”の2ペダルパドルスーパースポーツをも脅かす存在なのでは?とすら感じます。

完全に「純正のシートでは役不足」なコーナリングフォースがあり、常に「理性を試されている」ような感覚にとらわれるので、「自らの腕を過信した若者には乗らせるべきではない」とさえ思えてくるマシンです。常識を理解して正しい見識を持った「大人」が乗らなければ、たとえ、AWDとはいえ深刻な状況へと引き込まれてしまう、そんな感覚が見え隠れするのです。

とはいえ、『モンスター級3ペダルHパターンハードチューニングマシーンを歴代乗り継いできた猛者』の方であったり『腕に確かな自信のある方』であれば、このRRベース電子制御AWDターボマニュアルマシンは正に『病み付きになる新感覚の様な楽しさ』がある事は間違いなく、『こんなに良いんだ・・。』と妙に納得せざるを得ない部分が多々あります。

このドライビングダイナミクスとダイレクトな3ペダルモータリングは、エンジンバイブレーションからの乖離による快適さのさらなる高みを目指すべく、ドライビング時の条件の関数として“剛性と減衰を変更”する「ダイナミックエンジンマウント」が大きく貢献しています。

この特別な機能は、他の制御と同調しながらドライブトレイン全体に影響を与え、エンジンから車体への振動の伝達を大幅に低減するので、滑らかに路面をスケートしているかの様な、ドライバーにとっては精神的安心感、大袈裟にいうと心拍数を安定させるかのような機能にも感じます。

高い水準に強化された997.2ターボMTのパフォーマンスは、PTM(ポルシェ・トラクション・マネジメント)の全輪駆動制御と、PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネジメント)のさらなる開発の進化が大きく寄与している事にも通じております。

PTMポルシェトラクションマネジメントは、高水準でのプログラミングを受け、フロントからリアへの電力配分の変化はさらにスムーズに行われるようになり、ドライバーにとってバランスのとれた自然で寛容な動きの制御となっています。

PTMは、PSMポルシェスタビリティマネジメントとも同様に通信し、これらは標準で装備されております。

PASM(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント)は、この997.2ターボMTのダイレクトなドライビングを実現する為、PTMやPSMとはまた異なったアプローチをする、別のアクティブなコントロールユニットを有しており、助手席ダッシュボード下の足元奥に搭載されております。

3軸方向の動きをコンピューターによって演算されるダンパー技術は、よりダイナミックな制御を提供することでPTMとPSMとの統合制御の恩恵を受けるとされており、ドライバーは運転のプロセスで、より柔らかくて快適な方向性のストロークを選ぶ(ノーマルモード)か、もしくはスポーツ志向のしっかりしたハードなストロークを選ぶ(スポーツモード)かが選択でき、それぞれのダンピングコントロールマップに従って継続的なダンパー調整を行うことができます。路面状況や天候等々その都度のロケーションにボタン一つで柔軟に対応します。

とはいえ、個人的な感覚としては、やはり993ターボ時代にも感じたような「加速時に顎が上がる様な特性」は全く出ないとは言えず、この純正PASMの制御はまだまだ煮詰めるべき点が多くあるような気が致します。またノーマルモードとスポーツモードは極端に減衰力が変わり、タイヤ空気圧によっては社外品の車高調整式サスペンションを入れたかの様な硬さを感じます。

しかし、これには素晴らしい『対策品PASMモジュール』が海外には存在し、そのモジュールを入れる事によって、ストローク演算速度やプログラミング技術の違いにより、ロール方向、ピッチング方向、乗り心地等劇的に変化・改善させることができます。それは別の機会に改めて取り上げます。

これらのうちPTMとPSMは、たとえ「全解除」としてインフォメーションにOFF表示されても、姿勢を崩してスピン状態近くに入ると、最後の最後には救いの手を差し伸べるとも言われております。私は大抵の場合、よりダイレクト感を求め、高速に乗る際や峠道等では「全カット」して乗っておりますが、さすがにスピン状態になるまで攻め込んだことがないので何とも言えないのが実情です。

PTMやPSMを解除してタガを外した状態で攻め込んでも全く不安を感じないのは、基本設計はもとよりこのリプログラミングされた『対策品PASMモジュール』への変更とそのデフォルト制御の良さが大きく貢献しているからだと言えます。

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4・GT2、GT3やRSとは「まるで違う乗り物」である事を明確に認識しなければならない。

ポルシェ911という乗り物を「大きな一つの括りとして見る人」の意見の中には、「それならGT2(RS)を買うよ」であるとか「GT3(RS)を買うよ」と勝ち気になって言う人がいるかも知れません。

しかし、それらと997.2ターボMT「全く違う乗り物だと断言できる」のです。

GT2はRR2WDベースのターボエンジンであり、最終型の997.2GT2RSも「ポート噴射式3.6Lメッツガーエンジンターボ」です。

GT3はRR2WDベースのNAエンジンであり、最終型の997.2GT3RS4.0も「ポート噴射式4.0LメッツガーエンジンNA」です。

この997.2ターボMTはRRベースAWDの「ダイレクト噴射式3.8L DFI(MA170)エンジンのターボ」なのです。

これら上記の3車種は全てポルシェ911の3ペダルMTですが、「内容が全く異なる別の車」として捉えなければなりません。

特性も違えば乗り味も違い、ハンドリングやドライバビリティーを同列で考えてはいけない車達です。

それぞれに「良さ」があり、「特徴」があるのです。

私は趣味が高じて、ストリートから派生したような草レースによく足を運び、一定のレギュレーションを満たした中で戦うチューニングカーが走る姿を熱い目線で追いかけ続けています。

そんな中、圧倒的に速いのは、もう20年も前の設計にもなる「スカイラインGT-R」なのです。近年に生産されている筈の世界の競合達を「ことごとく蹴散らしている」ではありませんか。

私は日本人として嬉しくもあり、誇らしくもあり、そして、どこか悔しくもあるのです。

勿論、腕の差はあるものの、動きから目に見えて違う速さがあり、技術の進歩はチューニングの進歩でもあり、すっかり関心させられつつ「またか…。」という気分になったりもします。

そのスカイラインGT-Rは、FRベース2WDターボでしょうか?
それとも、FRベース2WDのNAでしょうか?
いいえ。それは、ポルシェ959を参考にしたと言われる、FRベースAWDターボではありませんか。

もう、RRの2WDポルシェ911では、ターボであろうがNAで軽かろうが「到底太刀打ち出来ない」速さまで、スカイラインGT-Rのチューニングレベルは上がっているのです。

私は心の中で密かに、
「もしかしたら、このAWDの997.2ターボMTベースにチューニングしてゆけば、内装を剥ぎ取らない同じレギュレーションならば、スカイラインGT-Rと対等に渡り合えるかな…。」
と、淡い期待を抱いており、抱かせてくれるようなクルマでもあり、そう思わせてくれるクルマなのです。

991世代から「ハンドサイドブレーキは排除」され、991ターボはPDKのみの設定となり、「ボディーは肥大化」し、1600Kgオーバー重くなり、R35GT-Rのような「GTカー色」が強くなりました。

これは、ポルシェがVW(フォルクスワーゲン)に買収を仕掛けて失敗し、怒ったVWにポルシェ自身が買収仕返されて100%傘下となってしまった“挙げ句の果て”のようにも見えてきます。

このVWの意向が強く反映されたのか、ドライバーズファーストであった「ポルシェを着て楽しめる」ポルシェから、VWのお金儲けの最大のツールとされてしまった感も否めません。

992世代からはついに1640kgオーバーとなり、VWの「MMB共通プラットフォームの車」となってしまいました。

サイドブレーキを引っ張ってドリフトを決め、砂煙りを上げて駆け抜けて行く泥臭いラリーレースの世界を捨てた感、捨てざるを得なかった感のあるポルシェは、ハンドサイドブレーキの無い、見せかけだけの992ロスマンズカラーでお茶を濁しているあたり、魅力を感じにくい車になりました。

997.2ターボのDFIエンジンは、991、992世代へと引き継がれ、現代のハイパフォーマンスモデル達の「礎」となりました。

まさに「いいとこ取り」の997.2ターボMTは、本当に尊い存在です。

そして、今でもヨーロッパのマイナーなラリー競技では、そのサイズ感ウエイト程よい電子制御とメカニカルのバランス、そこからくるメンテナンス性の良さ、これからが重宝されて、「997が大活躍」しております。

この姿は今、あらためて「輝いて目に映る」のです。

今だからこそ997だと改めて思う、そんな気がしておる訳です。

「キャラクター」で選ぶときなのだと感じているのです。

その中で最も異彩を放つのが、最も数の少ない「997.2ターボMT」であると私は考えているのです。

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5・もしもシリアスに購入を考えるのであれば…

私の購入後、かれこれ5年近く日本市場で見たことは無く、業者オークションから海外へ輸出された可能性も高いと見ておりますので、潔く「並行輸入も視野に入れる」ということしか言えません。

私のケースは「宝くじに当たったようなもの」であるからです。それくらい、世界視野で売りに出ている物が無いのです。997のフォーラムでも探している人はザラにおり、私のところにも時折オファーが届く程です。

今現在、日本にどれだけの997.2ターボMTオーナーが存在するかは全く分かりませんが、もし、この記事を見た方がいらっしゃれば是非お友達になり情報交換がしたいくらいです。

近年の円安の影響を受け、輸入車達の里帰り然り、JDM達と共に日本の市場からは多くの名車達が姿を消して行きました。

自動車の業者オークション会場はまさにカオスであり、多国籍の方々が詰め掛けるだけでなく、海外のSNSで実況したり、出品予定車を真っ先に掲載して末端のお客様からオファーを受け入れている状況です。

つまり、オークションに出た時点で、末端の日本の店舗に並ぶ前に無くなる可能性が「かなり高くなっている」のです。

知り合いの車屋さんに「探しておいて」は全く通用しないレベルと言えます。何故ならば、替の貨幣価値で、既に競り勝てる確率も下がってきており、ましてや、997.2ターボMTという影に潜む希少車を手に入れようとしている人は、既にゴマンといると見て間違いは無いのです。

つまり、現在持っている方が業者へ売らずに、個人売買、ないし、委託販売で出てくるタイミングを狙うしか無さそうな様相を呈してきている訳です。

その点、日本の自動車専門販売サイト大手2社は、ほぼ全て一般の自動車販売店の広告記事になっており、店舗が個人客の委託販売なのか店頭在庫販売なのかを見分けるのは非常に難しい反面、海外でのこの手のサイトは「プライベートセラー」も混同して広告に掲載される点にチャンスが眠っているからです。

私は日本市場に見切りをつけて、海外から輸入してまでも「欲しい」と考えていた訳なのですが、上記2・の項目で書いたように、「海外の車屋さん個人の人間性は日本のそれとは全く対応が異なる」ので、ある程度は想定内に留めていなければなりません。

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6・並行輸入車に向く人、向かない人、オススメできるかできないか、の点について。

過去に993ターボをアメリカから個人輸入した経験から、よく耳にする「並行車は日本の正規ディーラーでは見てくれない」という話は、少なくとも私自身には当てはまらず日本の正規ディーラーでも非常に丁寧に対応して頂き、大量の整備資料やパーツ資料をコピーして下さったりと、とても感動した経験があったからです。

日本の正規ディーラーでは並行車の取扱基準の基本的な取り組みや方針は「不可」となっているのかも知れませんが、日本の検査基準を通っていれさえすれば、本国メーカーより「ちゃんと見るように」“お達し”が出ている場合がある為です。

それは「メーカーのイメージ悪化」を防ぐ為であったり、「パーツの売上」に貢献する為であったり、新車購入乗り換え」のチャンスを掴ませる為のきっかけであったり、日本の正規ディーラー自体が個人経営から派生したフランチャイズ的グループ経営態勢であったりするからです。

しかし、あまりにも「車に無知」「横柄な態度」である場合や「度を超えたカスタムチューニング」が施されていれば、門前払いになることは必至です。

私が今まで見てきた中で、大抵断られている人の特徴やパターンは、

  • 身なりが汚い
  • 反社会的風貌
  • 偉そうにしている
  • 車の知識の知ったかぶり感が伝わってくる
  • 敬語を全く使わない
  • 金額の話ばかりの方
  • 色々と面倒臭そうな人

これらのパターンは、正規ディーラーどころか、一般の整備工場やショップでも「ちょっと並行車はわからないです」とサラッと断られてしまうでしょう。

上記は、たとえ正規ディーラー車であってもちょっとしたカスタムやチューニングを施しただけで「簡単に蹴られてしまうでしょう。

私が特に気をつけている事や、注意点として申し上げられることは、

  • 小綺麗オシャレな格好を意識する
  • 時にはスーツにネクタイやPCグラス(伊達メガネ)をしていく位キチッとする
  • こちらが営業に伺う様な姿勢で臨む
  • 絶対にタメ口をきかない
  • 整備士さんや担当者さんの名前をしっかり覚えて〇〇さんと尊敬の意を込めてお呼びする
  • 電話の受け答えも受付嬢の方をはじめしっかりと敬語で執り行う
  • お手洗い掃除をされている方から整備士さん営業マンまで一貫して徹底的に敬語を使う
  • 自分で調べられて得られる資料はコピーして持参しフロントの方や職人さんの手間を省く
  • 向こうから金額を言われるまで絶対にお金の話はしない
  • 金額を提示されたら気持ちよく素早く払いこちらからありがとうございますを言う
  • 絶対に怒らない
  • トラブルになった場合は自分からも原因を探る姿勢を見せて必要であれば資料を持参する
  • 一緒に解決する姿勢を見せる
  • 自らも勉強して学んだ姿勢や成果は整備士さんや営業マンの学びになり感謝される
  • 時にはお礼の品や差し入れを営業の方や整備士さんや周りの方々全て回る分をお持ちする

これらが徹底的に守られてさえいれば、たとえ並行車であろうが正規ディーラーの顧客リストに入れてもらえたりもしますし、パーツ課の担当者様も一生懸命適合パーツを探してくれたり、車検ギリギリのカスタムカーやチューニングカーであろうと、本当に好きなんですねと笑いながら見てくださるショップさんも存在するのです。

「本当のマニアックな車好き」はここまでしてまでも「先ず人とは被る事のない本物の特別な1台」に乗りたいものなのです。

そして、並行車であろうがディーラー車であろうが、必ず売る時にも救いの手を差し伸べてくれたり、お力になって下さったりするものなのです。

これらが出来ない、面倒、大柄な態度でストレスを発散したい、偉そうな態度で気持ち良くなりたい、同席する彼女や奥様に見栄虚勢を張りたいのであれば、

『誰でもお金さえ払えば乗れる車・世界中で皆が乗っている物と同じ様な車』

を、町の正規ディーラーで注文したり、カー○センサーやグ○に掲載されている物の中から選んだり、それらが掲載されている販売元の中古車販売店で「ポン」と普通に買いに行けば良いだけの、単純なお話なのです。

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